いちご畑よ永遠に

洋楽歌詞和訳倉庫

Paper Crown - Liam Gallagher

youtu.be

アルバム『アズ・ユー・ワー(As You Were)』収録曲。

この曲がリアムのソロで一番好きです。歌詞が意味深だな~と思ったのでそんな感じで訳してみました。リアムが歌詞を書いたんじゃないんですけど、あくまで「パーソナル」なアルバムコンセプトには合ってるんじゃないかと思います。しかしアルバム発売前後のSNS上でのバチバチを思い返すと色々と思うところがありますね…てか事実それを思い出しながら訳してたんですが。

ちなみにPaper Crownというのはイギリスを代表する古典的劇作家、ウィリアム・シェイクスピアによる戯曲『ヘンリー六世』に登場します。ヘンリー六世から王座を奪い取った反逆者がヘンリーの妻マーガレット率いる軍に逆に追い詰められた際、マーガレットの手によって王冠のかわりにこのPaper Crownが頭に乗せられます。つまりPaper Crownは偽りの王様の象徴と言えるわけです。また歌詞の最初にroseが出てくるのも気になります。ヘンリー六世は薔薇戦争について書いた物語なので。

個人的にはぜひ前に訳したFreaky Teethと見比べてみて欲しいですね。

 

 

 

Paper Crown

やつらがあんたに薔薇の花を手渡しその突拍子もない言い訳をものんだとき
勝負は決していたはずだった
なのに道半ばまで行くと、おかしなことに亡霊どもがゆっくりと形を成し
突如として姿を現す

 

あんた、やりすぎたな
実は怖くなってきたんだろ
だってあんた、一人になったことなどなかったから
飢えた狼がドアの前であんたを待ち構えているぜ
だからあんたは息を殺して、下を見ないようにすべきだね
紙でできた紛い物の王冠のページに気付いてしまうから

 

あんたはもっともっとと手を伸ばし
そして波が岸まで到達する頃には
昔の決意が薄れているのに気がついた
社会の底辺として生きるかつての仲間たちは
はっきりと俺にこう尋ねる
今でもあんたを昔のように愛しているのかと

あんた、やりすぎたんだよ
今になって怖くなってんじゃないの
だって今まで一人になったことなどなかったから
飢えた狼はいつでも襲い掛かれるようドアの前で待っている
地獄からの猟犬が休んでくれると思うなよ
あんたの燃え尽きた紙の王冠の灰の上ではな

 

日の当たる明るい場所では
誰もがあんたの顔を見つけられるとお思いで?
あんたは落ちぶれた奴等を馬鹿にするけど
そのおかげであんたは今の地位を勝ち取れたんだぜ

 

あんた今まで一人になったことなどなかったろ
血に飢えた狼はすぐそこまで迫ってる
コメンテーターはうんともすんとも言いやしないさ
あんたの古くなった紙の王冠のことなんぞな
悪いことは言わないから下は見ないことだな
あんたの被ってる王冠が偽りだなんて知りたくなければ